【書評】愛は呪いーー『呪術廻戦0』他★★★★★
こんにちは、雨音大好きLuna*です。
今日は久方ぶりの雨が降り、乾燥していた空気が洗われたように感じています。
さて今回「愛は呪い」がテーマなので、紹介する2作品どちらもダークファンタジー要素があります。
残酷描写が無理な方には、おすすめできません💦
まずはこちらのマンガから。
呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 芥見下々
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2018/12/04
- メディア: Kindle版
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呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校: 東京都立呪術高等専門学校 (ジャンプコミックス)
- 作者: 芥見下々
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2018/12/04
- メディア: コミック
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本編である『呪術廻戦』1巻〜3巻の前日譚ですが、0巻のみの物語としても読むことができます。
ストーリーは王道バトルファンタジーですが、ダークさもある物語ですね。
乙骨憂太(おっこつゆうや)くんは、結婚の約束をしていた折本里香(おりもとりか)ちゃんの怨霊に悩まされる日々を送っていました。
そしてある日、里香ちゃんは乙骨くんに危害を加えられたことに怒り、重傷者を四人も出してしまいます。
これ以上の被害を出さない為に自分の死を願う乙骨くんでした。
ですがそこへ五条悟(ごじょうさとる)先生がやってきて、「力の使い方次第で人を助けることもできる。力の使い方を学びなさい」と諭され、呪術高等専門学校への転入をすることになり、そこで成長していく物語です。
まずヒロインの里香ちゃんの人間の姿が、すごく可愛いです🍀
だからこそ余計に怨霊時の姿が引き立っている気がしますね。
里香ちゃんにとっては乙骨くんが全てですし、変わり果てた里香ちゃんすらも受け入れて愛せる乙骨くんにとっても、里香ちゃんの存在は大きいです。
歪んでしまっていますが、鍋蓋に綴じ蓋な関係性を美しく描いた所がこの作品の素晴らしい部分だと思います。
癖のある人物設定、ストーリーの熱さやバトルには、新人さんならではの魅力が溢れていますね。
この0巻、シリーズとしての評価は期待値も込めて★★★★★です。
もう一つは「小説家になろう」というネット小説サイトの「家の納屋にダンジョンがある ―God in the abyss of despair―」です。
これが「無料!?」と思ってしまうほどの、良質なダークファンタジー!
亡くなってしまった謎のじいさんに育てられた、無学な農民・キース。
まともなものを食べられず、あと一週間で税金が払えず奴隷になるという崖っぷちな状況で、自宅の家の納屋の床下から出てきた穴に落下してしまったのです。
キースは落ちた先で現れたデーモンもどきを素手で倒して古いお金を得た後、商業神の眷属を名乗るミーア=キャットと出会うことになります。
キースはミーア=キャットとの取り引きで命を繋ぎ止めたものの、地上へ帰る為にはたくさんのお金が必要だと告げられ、仕方なくこの場所の探索を始めますが……。
初めは何者でもなかったキースでしたが、ダンジョンの中での出会いや別れ、経験や後悔を通して人として大きく成長していきます。
ですがそれは「絆であり、愛であり、思いであり、鎖」となって、キースを支えながらも悩ませる物となっていくのです。
ファンタジーらしい世界観、魅力的な人物たち、徐々に明かされながらも増えていく謎、あまりにも悪意に満ちた狡猾で強すぎる敵たちとの生死をかけた戦い、正体の分からない不穏さ、文章から伝わるキースの心情に、思わずのめり込んでしまう作品ですね。
評価としてはこちらも★★★★★!
これを読んでしまうと、他のなろうの小説では満足出来ません。
どちらの作品も「愛が呪い」となり、主人公を縛り付けるものとなっています。
ですが人生の中でそれだけ愛してもらえることは、とても幸せなことなのではないかとも思います。
ここまで読んで下さってありがとうございましたm(_ _)m
またね!